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2018/02/14 09:36

買ってはいけない一枚板がある理由 ー セラウッド塗装の実力とは?
一枚板のテーブルは、住まいの中心として存在感を放ちます。しかし、仕上げ方法を間違えると、美しさや機能性が損なわれ、長く快適に使うことが難しくなります。

セラウッド塗装とは?
セラウッド塗装は、超微粒子のセラミック「ファインセラミックス」を含む特殊塗装です。
以下のような特徴があります。

• 高い紫外線耐性(エイジングに強い)
• 耐熱性(200°Cまで対応)
• 耐薬品性(アルコール・次亜塩素酸にも耐える)
• メンテナンスフリー

家庭で増えたアルコール除菌にも強く、塗膜が傷まないため、長く美しさを保てます。

従来の仕上げの問題点

ウレタン塗装の弱点
• アルコール消毒により、数ヶ月でベタつきが発生
• 耐熱温度は 60〜70°C程度。熱いカップを置くと白く輪じみができる
• 食品や油でもシミが発生
• 紫外線に弱く、黄変(変色)してしまう
• 修復には大掛かりな補修が必要(工場での再塗装)

オイル仕上げの弱点
• アルコールに弱く、塗膜が剥がれてムラに
• 『輪じみ』の発生も避けられず、こまめなメンテナンスが必要
• 紫外線によって色味が大きく変化(エイジング)

↓<ウレタン塗装にできた輪じみ>
「輪じみ」の画像検索結果

色味の変化とその影響
ウォールナットやホワイトオークなどの一枚板は、紫外線の影響で経年変化します。

• ウォールナット:赤みが強くなる
• ホワイトオーク:黄味がかってくる

エイジングも魅力の一つではありますが、新品のコントラストが美しいと感じる方には、色変化の少ないセラウッド塗装が特におすすめです。


世の中の一枚板はオイル仕上げ又はウレタン塗装仕上げです。
このいずれも紫外線への耐性が低いので、「気付いたら大幅に一枚板の色味が変わってしまった」という事がおきます。実際に千年家具にもそのようなご相談で来店なさるお客さまも多いです。
例えばウォールナットという樹種は、一般的に経年変化で色味が薄くなると云われています。
実際には色味が薄くなる訳ではなく、少し色味が赤褐色寄りに変化します。実際にウレタン塗装での色味の変化を、下記の椅子にてご覧ください。

左<ウレタン塗装・新品>    右<ウレタン塗装・10年>
ウォールナットで構成されている板座部分において、10年経過すると赤味が強い印象を受けると思います。見落としてしまいそうですが、ホワイトオークで構成された10本のフレーム部分の色味も比較して見て下さい。
先の実験の項で解説した通り、白→黄味が強くなった印象を受けると思います。
ウォールナット以外の樹種は概ね、紫外線によってこのように色味が濃く経年変化(エイジング)します。
オイル塗装も同様にエイジングします。
エイジングによる変色はマイナスな面だけでは有りませんが、もう一度椅子の写真を見て「どちらが欲しいと思えるか」見てみて下さい。コントラストが綺麗な新品の方が素敵に見えるのではないでしょうか。
一枚板はお家の中心に置かれる方が殆どです。お部屋の色味等とも計算して導入なさる方が多いですが、無垢の特徴として経年でドラスティックに色味が変わるので仕上げには注意が必要です。


千年家具は原則 全ての一枚板を「セラウッド塗装」でご提供しております。
尚、セラウッド塗装ではオイル塗装に極めて近い『羽衣仕上げ』というツヤ消しの仕上げも選択できます。

セラウッド塗装は「ファインセラミックス」というセラミックの超微粒子が複合されています。その効果によって、塗膜自体が極めて「紫外線に強い」特徴があります。その塗膜でコーティングされている為に、基材自体も守られるという効果が得られます。
「耐熱性200℃」ですので『輪じみ』もできません。汚れや化学薬品も寄せ付けない優れた機能性を持っていますので、メンテナンスフリーでお使い頂けます。
セラウッド塗装はF☆☆☆☆認定を受けていますので人体に無害です。従来品と比較すると極めて高価なセラウッド塗装ですが長く使用する一枚板には適した仕上げと考えております。


一枚板の品質を左右する「乾燥技術」
仕上げと同等か、それ以上に重要なのが「乾燥工程」です。千年家具では、以下の三段階の乾燥技術を駆使して、高品質な一枚板を提供しています。

① 自然乾燥(3~10 年)
群馬県の貯木倉庫にて、通気性の良い環境で長期間自然乾燥。含水率を 15%前後まで下げます。
<群馬県.貯木倉庫の一部>

② 低温式人工乾燥(約 2〜3 ヶ月)
自然乾燥により平衡含水率が15%(±2%)まで低減した材を、40℃に温度管理された低温式 人工乾燥機に入れます。旧式のボイラー式等の高い熱を加える乾燥機とは異なり、時間は掛かりますが、変色や変質などの問題が生じにくいのが特徴です。
一枚板となる荒材は50~80mm程度の厚みがある為に60~90日程度かけて、目標含水率10%(±2%)ゆっくりと乾燥を進めます。
<低温式 人工乾燥機>

③ 高周波プレス乾燥(最終調整)
低温式の人工乾燥を行ってから一定期間置いた材を原理的には電子レンジと同じ、高周波プレス:水分子を振動・回転させながらプレスする事で、更に水分を抜きつつ、平衡含水率を5ー6%に均一にします。
例えば原板が60mmの厚みがあるとして、3層(20・20・20)で考えると、中心20mmの含水率がこの工程によってのみ作用して低減できます。

昔の人は現代人よりも無垢材が身近でしたからその性質は良く理解していました。ですから「板」という文字を分解すると、「木が反る」と書くのです。
昔は高周波プレスのようなテクノロジーは有りませんから、無垢板は必ず反ったのです。
従って、<千年家具>は現代の一枚板加工において、高周波プレス=<最も重要な工程>と捉えています。
何故ならこの工程を経ていない一枚板は、古人が示している通り必ずといって良いほど、トラブルを招くからです。
当該工程により、含水率が不均一な状態とは全く異なり、一枚板が”安定した状態”となります。

 <高周波プレス>
「反り止め」は必要?
残念ながら、①のみで加工を行う業者さんが殆どです。当社以外では四国・九州のほんの一部の業者さまだけが③までの加工を行っているのが現状です。
因みに高周波プレス機は極めて大型の機械ですので設置できる場所が限られます。そして何より数千万円の設備ですので日本には数台しか有りません。その原理を理解せずに「繊維が壊れる」と仰られる業者さまもいらっしゃいますが、高周波によって木の繊維が壊れる事はありません。
明治時代「写真を撮影すると魂が抜かれる」といった風説が流布されました。
新しいテクノロジーとはそういった逆風にさらされながら浸透していくものだと肌で感じます。


一枚板を扱っているお店に行ったら、先ずは「人工乾燥」・「高周波プレス」などの処理を行っているか聞いてみましょう。
反り止めを勧める業者さんもいらっしゃいますが、日本以外では、アジア圏・欧米その他の地域を含めて全世界的に木裏で一枚板を使っています。より有効面を広く使う目的で合理性を重視してそのように使用するのですが反り止めはそれを捨てる事になり、加えて本質的な一枚板の価値を損ねてしまいます。

お子様のいらっしゃるご家庭では傷を付ける時期は木裏で使い、成長したら木表で使うという方も多くいらっしゃいます。

当社では、反り止めは和室で使用為さる方にはお薦めします。樫を用いて蟻桟を木裏にお入れするのですが現代の住環境ではデザイン的に全く合わないものになってしまいます。和室の座卓として用いるのでしたら良いのですが、現代において一枚板に反り止めを入れてしまうと、椅子との相性は極めてアンマッチとなり意匠性に於いて違和感を生じる結果となりますのでご注意下さい。

原板から選ぶリスク
加工前の一枚板を選べるという業者もありますが、以下のリスクがあります。

• 削った後にカビ、虫食い、節、シミ、穴が現れることがある
• 色味や厚みの最終的な仕上がりが読めない
• イメージと違ってもキャンセルできない場合も...

そのため、完成品で選ぶ方が圧倒的にリスクが少なく、おすすめです。


デザイン vs 技術
建築家でも有り、コノイドチェアで世界的にも著名なジョージナカシマが現代的な一枚板の加工を行い、クラフトマンとしての歴史を築いて以降、一枚板テーブルは高周波プレスというテクノロジーを中心に新しいステージに入っています。これは販売者側の論理では無く時代が求めるカタチだと言えます。

現代では一定の乾燥工程を経て一枚板が生み出されます。そして住空間も気密性が高く、昔のように隙間の多い住宅では無くなっています。加工方法もそれに伴い変化していく必要があります。
千年家具の一枚板に於いて問題が生じるという事は自然界に無いような極端な環境下に長時間晒された場合とお考え下さい。つまり使用する方が少しその環境に留意すれば、極めて長く一枚板との素晴らしいストーリーを描く事が出来るのです。
弊店では、一枚板を買われた方にその方法についても納品時にお伝えしております。
現代は新しいテクノロジーによって我々、千年家具が取り入れているような「高い乾燥技術」が確立しています

近年、乾燥技術が進んだ事でその乾燥技術+木工技法を融合できる存在が求められているのだと我々は考えております。割れ処理部材についてもエポキシ等の極めて優れた樹脂が開発され、『契り』(ちぎり:蝶々のような形状の"埋め木"で割れを留める木工技法)は現代では物理的側面に於いて必要無くなっています。
安易にデザイン的側面でチギリを用いると、繊維密度も異なり収縮率も膨張率も異なる『異物』を埋め込む事となりますので、その部分を原因として割れたり歪んでしまったりの問題が経年で高い確率で生じます。
『千年家具』は必要以上に木工技術に頼らず、新しいテクノロジーとの調和がものづくりには肝要であると捉えております。


例えば自然乾燥のみで含水率18%ほどの材をご家庭で使用していると、経年使用で乾燥が進み、含水率14~15%で反りや小口割れなどが生じます。(一般的な環境で使用していると一枚板の平衡含水率は15%前後で安定します)
樹種によっても差異はあるものの、この様なトラブルが極めて多いです。一枚板は高価な買い物ですので慎重になるべきです。金額以上に残念なのは、思い入れのある家具にそのようなトラブルが発生し悲しい思いをする事でしょう。
千年家具の一枚板は、上記で解説致しました3つの乾燥工程(新しいテクノロジー)によって6%未満まで一度乾燥させて寸法安定性を担保しています反りや割れなどの問題を的確に排除し、天然の質感もそのまま表現できる為に我々、千年家具が扱う材には極めて大きな付加価値があります。

一枚板は「お宝」であり「家宝」へ
先ずは、しっかりと信念を持って「ものづくり」をしている業者を見極める必要が有ります。
我々は素晴らしい一枚板を<千年家具>として、世代を継いで使って貰えるよう加工を施しております。一枚板を「お宝」・「家宝」、即ち財産として新たな価値観をご提供致します。
我々は買って頂いた方に「喜んで頂く」事を、唯一最大の目的として、ものづくりをしております。そして<千年家具=一枚板>を通じて、1000年のお付き合いを頂ける組織作りを目指して不断の努力を致します。



 お陰さまで、全国からお客さまにいらして頂いております。

お気軽にお問い合わせ・ご予約下さい。 (10時ー22時)

≪有限会社千年家具≫

TEL:0120-63-1000

080-9292-1000





浅草
平日 11:00~17:00
土日祝 11:00~19:00
東京都台東区浅草3-12-1 ヴィラ大橋1F
<つくばエクスプレス浅草駅徒歩4分>
<西浅草三丁目交差点(国際通り×言問通り)すぐそば>
<都バス 「西浅草3丁目」 or 「奥浅草」バス停徒歩1分>
西浅草三丁目交差点でライトアップされた一枚板が目印です!
世界最大級の展示枚数で皆様のお越しをお待ちしております。
※ 予約不要、1階路面店ですので、お気軽にご来店ください。

 【横浜元町店

神奈川県横浜市中区元町5丁目198 ポーラ元町ビル2F
<営業時間>
平日11~17時
土日祝10~18時

【青山店】

東京都港区北青山2丁目13-4 青山MYビル2F

<営業時間11-18時>



【新宿店】

東京都新宿区新宿5-1-1 ローヤルマンションビル1F

<営業時8-20時>


【柏店】
千葉県柏市あけぼの5丁目4-6 

<営業時間11-17時(予約優先)>

<電車:JR柏~ 徒歩12分>

<お車:常磐道 柏IC ~ 10分 柏警察署すぐ>