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2018/03/05 08:19

<①樹種>
経済学的に云えば、需要と供給のバランスで価値が決まるので、「希少で、人気の有るものは高い」ということになります。
屋久杉のように元々希少な材や、ワシントン条約のレッドリストに掲載された樹種などは、手に入らない為に「プレミア価格」となります。


 
<②目の詰まり>
木理が緩慢で、詰まっていない材は強度が弱く、同じ樹種でも比重値が小さく軽い傾向が有ります。目が詰まらずに大径の材は樹齢が浅いので、目が詰まり大径で高樹齢の材と比較すると、原木価格が「数倍~数十倍」異なります。
一枚板テーブルとした時にも、高樹齢で目が詰まり苦しんで生きた原木ほど素晴らしい木理が現れ、迫力と存在感を併せ持った見事な仕上がりとなります。



<③杢>
玉杢、縮杢、瘤杢など様々な「特徴的な模様」を杢と呼んでいます。杢の現れている面積や密度、その希少度などで価格が変わります。杢の無い材を、我々は素杢(すもく)と呼びます。全面杢ともなると素杢と比較して、価格が数十倍に跳ね上がります。同じ丸太から製材しても、杢が一部にしか現れません。
皆さんが考えるよりも更に杢板は希少で、例えばブビンガの玉杢は製材<1/2000枚>しか採れません。




<④幅(径)>
幅は樹木の(径)にあたり、幅は樹齢に直結します。一枚板で最も人気のある90cm前後の幅は、ゴールデンサイズ(人気が集中するサイズ)となります。末端の店舗に於いても、ゴールデンサイズから売れてしまう傾向ですので、最も価格に影響を及ぼす要素です。因みに主要幅が90cmを超えてくる材は、樹齢が200年を超えますので希少性も高いです。
例えばウォールナットで長さ200cmの材で、幅70cmと幅90cmの材では我々が取引する原木価格は、数倍となってきます。年々この傾向は顕著になっております。
感覚的には90cmの材が20枚売れる間に、70cmの材は1枚売れる感じですので、一枚板の販売店は幅90cmの材を中心に揃えたくなります。このゴールデンサイズの価格は今後も更に高騰するでしょう。




<⑤形状+厚み>
  使い易いストレートなものが好まれる為、最大幅と最小幅の差が少ないものと言い換える事ができますが、④で触れた「幅」があってストレートな形状は大変に人気です。
厚みは一枚板の迫力にもつながりますし、反りや割れ等のトラブルを抑制します。削って再仕上げ(リメイク)して使うことも考えると、厚い方が価値があると言えます。注意すべきは厚過ぎるとテーブルとした時に脚のスペースが狭まってしまう為に、8cm程度までを目安にすると良いでしょう。5-6cmがゴールデンサイズとなります。




<⑥無地>
節や、入り皮などが無い材を「無地」と呼びます。昔から無地材は極めて高価です。何故ならトラブルが少ないからです。例えば、節があればその部分と、他では密度や平衡含水率が大幅に異なります。無地材を選べば、経年使用で割れたり反ったりするリスクを少なくできます。最近では人工乾燥や、高周波プレスなどでトラブルを抑制できるようになりました。
特に一枚板においては節があって景色となり、入り皮があって個性が生まれるので、「高い乾燥技術」の確立された現代においては、昔ほどは、価格に影響しなくなっています。